2020年の終わりと2021年の始まり

振り返り

あと数時間で終わってしまいます。今年は 勉強会の開催、コロナによる中断と暇つぶしでそれなりに形になったPDFリーダー2号機
技術書典9への参加、10への参加。他にも色々ありましたが、印象的な年でした。

未完のPDFリーダーの公開

一方で、PDFリーダーはまだ完成してはいないのですが、腑抜けてしまった感があります。
もともとは秘匿すべき発明(ヒッタイトでいうところの製鉄技術、門外不出)、
ソースを公開するにしても完成させてから、といったものだったのですが、
コロナがあり、このままお蔵入りで自分が死んだらどうだろう、面白いだろうか?ということを鑑みると、
未完成でもソース、およびソフトを公開、自分に何かあっても後の世代で気づいた人が完成させてほしい、という心持ちでいます。
おかげさまで同時代の方にも一定の評価を頂いていて気を良くしています。ありがとうございます。

遺物とやる気ゼロ

ただし、2020年1月1日と比べてやる気がどうかというと、やっぱり腑抜けています。
ちょいちょい新しいモードを実装したりしていますが、構文解析結果や文字の位置情報をもっと洗練させる、
みたいな地味な作業をやる気力が今はないです。これを仕事にできればやるんですがね、余暇でやる情熱を失いました。

といった具合で、10月の技術書典9関連のイベント(アワード辺り)が終了してから2,3ヶ月は腑抜けていました。
このままではまずい、次の巻向けに型理論とか圏論の新し目の教科書を仕入れて読んでたりしましたが、
モチベーションが続きませんでした。人はなにかこの世に残したと感じてしまうと腑抜けるのでしょうか。
もういいやという心境でした。

次世代A.I.

話は変わりますが、次世代A.I.みたいのをやろうとした際に、やはり関数型プログラミングが重要になるはずです。
特に、「ある文脈」において、「この2つは同じ」、みたいのを扱える言語が効いてくると思っています。
それは今流行りのスクリプト言語では無理、おそらくHaskellでも難しい。
確かにBird氏の本のようにプログラム運算みたいのを扱ったりしていますが、
Haskell上でそれをやっているわけではないです(ですよね?読者が机上でやっているはずです)。
そういうのをAgda,Coqなどだと扱える、2つのソートアルゴリズムが同じ結果を、リストが一定の順序で並んだ結果を返す、
というのをやれたりします。結局手でやったりするんですが、そういうのを言語的に表現できるし、自動化もできる。

2021年の抱負

こういうのを2021年は進めてみたいです。
何より、Spacemacs(エディタ、Agdaモードなるメジャーモードがあり、インタラクティブにAgdaプログラムを書ける)
を能動的に触りながら、Agdaプログラミング(及びそこで扱われている数学、型理論)を学ぶのは学習意欲の点でも優れています。
型理論や圏論の新し目の教科書は続きませんでしたが、下の方でご紹介するAgdaの教科書は上手く続いています。
上記型理論や圏論の教科書をAgdaのソースで再現しながら読む、みたいなフローができれば全然違うのではないかと。
そういう期待がでてきました。

さらに、自然言語処理とAgdaを結びつける、みたいのはあんましなさそうなので、面白いのではないかと。
上記、「ある文脈」において、「この2つは同じ」、というのはPDFリーダー技術の肝である名詞句の抽出にも効いてきます。

Agdaですね、2021年は。勉強会をするにしても同人誌を書くにしてもAgdaを扱いたい。

  • Agdaの習得
  • Agda関連の同人誌執筆、勉強会開催
  • PDFリーダーの商業化

上記3つを2021年内に達成します。
最後のは完全に待ち状態ですが。お便りお待ちしています。

面白そうなAgdaの教科書

この講座の教科書がとってもわかりやすいです。
私は先日知りました。Chapter6を順を追って進めれば基本操作とかわかります。わからない場合はNorell氏やLicata氏のoplssの動画を見るといいです。
Chapter6を途中まで、他の箇所はパラパラと見た限りですが、本当にいい教科書です。

自然言語へのシンタクスハイライト的ななにかのポテンシャル

技術書典10では、結構色んな本を購入しています。積読状態になっています。
これはTwitterを利用し始めたのが大きいです。
本の購入時出てくるTwitterのボタンを押して、購入Tweetしたりするのですが、
自分の本を買ってくださった方がサークル運営者の場合は、お返しがしたいです。
結果的には自分のテリトリーでない本(例えばハード周り)を読む機会が得られて、いい勉強になっています。
得意な技術書と不得意な技術書がはっきりしますね、自然言語へのシンタクスハイライト的ななにか、は。
やはり同じ単語が正確に繰り返し出てくる系は強い。
例えば流体系の本であれば、「流体」、「粒子」とか。この2つだけでもイージーモードになります。
扱われているテーマは難しいのですが、余裕が生まれる。
他にも、フレームワークの解説書とかならそのフレームワークをハイライトするだけでも全然違います。
かっちりハマるとほんとうにハマる。色がつくとF.O.V(視野、Field of View)が広がる。これは確かです。
不得意な本は、思いの外、色がつかなかったとか、そういうので集中が切れたというのがありそうです。
色がついたので上手くいっている、上手くいっていない、みたいなメタな視点を持たせない戦略、そういうのが大事な気もします。
上手くいっているときはそういう意識は出てこない。いっぽうで、という非対称性があるのでしょうね。
アップデートした本には軽く触れているのみですが、上の通りに、

  • 本のタイトル
  • 章のタイトル
    こういうのは何も考えず色を付ける。
    章の方は、章が終わったら消す。
    基本はこれで、追加として途中で概念を見失ったらそれをハイライトする、
    こういうやり方が安定しそうです。試してみてください

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