条件について、分かってきたことをまとめてみます。
明らかに有効なもの
- 契約書
- 特許
- 法律
- 公文書(官公庁の案内とかガイドラインとか)
- 有価証券報告書
- 事典的なもの(WIkipediaとか)
- プログラムのソースコード
効果が薄そうなもの
- 前から順番に読んでく、かつハイライト効果があるフレーズを読者が予見しにくい系
このあたりと見てます。そして意外でしたが、英語より日本語の方が効果が高そうです(★1)。英語と日本語の違いは、ちょいちょい触れていますが前者はラジオ型、後者はテレビ型と言われたりします(鈴木 孝夫氏)。やはり、前から順番に読んでいく系よりも、2次元で展開している言語が強いようです。
特徴のまとめ
- ランダムにどこからでも読める系
- 用語が統一されている系、読者が簡単にルールを予見できる系
- 同一箇所で集約的に単語が出現している系
- 二次元的に展開している文書(日本語・事典)
このあたりを念頭に置いて、得意な文書を探してみてください。さらに上は私が把握している領域の話なので、違う領域があるはずです。(★2)
有効な状況
- 何かを復習している状況(重要な単語がわかっている)
- 読んでる最中に混乱してきている状況
これらと見ています。後者の場合を鑑みると、基本はVanilla(白黒)状態で読んでおいて、混乱してきて初めて着色、というのも有効な戦略と言えます。実際、私自身、次のネタを探すべく数学の本を読んでいるのですが、この戦略が有効と確認しています。
例の本の概要文やまえがきでADHD(注意欠陥・多動性障害)の人も想定する読者と書きましたが、この側面があります。すなわちADHDの人は読んでいる途中で混乱することが定型発達の人と比べて多いらしいです。ぜひ、ADHDの人は上に述べた戦略でこのソフトを使ってみてください。弱点を補うことができるはずです(色を付けすぎると逆に混乱してしまうかもなので、最初は少ない種類の色を使うのがおすすめです)。
このように、ソフトを作った本人もまだその有効性についての調査が不十分です。本技術については、まだまだいろいろ試す余地があって面白いフェイズではあります。
(★1)
筆者が日本人なのもあるかもなので、差し引く必要もありそうですが。
(★2)
将来的にこの技術が普及したあかつきには、二次元的に展開する文書が増える、そんな気がしています(あとは名詞句を意識)。ワンライナーで読んでいく場合、例の本でも少し触れましたが、その際のFOV(視野)は極めて小さいです。着色してプログラムのソースのように情報を伝える。よくよく考えると、プログラムも二次元的に展開していますね(★3)。
情報伝達の有りようとして、一次元というのは情報の密度は一見大きそうですが、構造が見えないのでいろいろ捨てているような気がします。
次の記事では、こういうワンライナーでない記事の書き方を試みてみます。
(★3)
一応、このサイト名なので書いておきますが、Haskell(関数型プログラミング)のソースコードは短いですが情報量が多いです。where節でスコープが見やすいのもありますが、型シグナチャと関数のパイプライン、これらが一番大きいと見てます。
今も、技術書典10向けのネタをHaskellで書いてましたが、やっぱり型からスタートすると書きやすいですね。明晰判明に書きたいことが書けます。
完成した関数も抽象度が高く、色々遊べます。まさにおもちゃが簡単に出来ました。次の本のネタにします。是非、教育でHaskell、普及してほしいですね。自分も学生時代にHaskell習ってみたかった。
【追伸】
プロフィール更新しました。